子ども支援団体「家扶」が行っているハイレベル教育とは

7月28日、家扶(家庭与児童扶助基金会)本部(台中)を訪問させていただきました。家扶(ジャーフー)は、虐待を受けているこども、貧困家庭の子どもへの支援を行っている団体です。
その資金は200億円以上あるとされ、東日本大震災の際は、被災地のこども支援として、2億円弱の寄付をしてくださいました。

家扶のこどもへの支援については、事前に調べていたのですが、現地で児保体験館(子ども保護体験館)を参観させていただき、その教育のレベルの高さに驚きました。リーダシップ、戦略論、バリュー、マネジメントなどの展示があったからです。
以下、その内容をみてみましょう。

家扶 / TFCFが大学生や若者を対象に行っている「高等教育段階の支援」とは、単なる学費の給付(奨学金)にとどまりません。 

家扶は「脱貧困能力構築(脱貧能力建構)」というコア戦略を掲げており、その中の「青年構力(青年自立釣竿方案)」などのプログラムを通じて、経済的弱者である大学生が社会で勝ち残るための「リーダーシップ」「戦略論」「マネジメント」の実践的な教育を提供しています。

具体的には、以下のようなアプローチでこれら3つの能力を育成しています。
1. リーダーシップ(領導力)の育成
家扶は、若者たちが支援を「受ける側」から、自ら社会を「引っ張る側」へ変わるための主体的リーダーシップを重視しています。 
「青年自立釣竿方案(フィッシング・プログラム)」
「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」という概念のプログラムです。大学生たちはチームを組み、自ら社会課題(地域の環境問題、貧困、教育格差など)を見つけ、解決するためのプロジェクトを立ち上げます。
チームビルディングと合意形成
異なる背景を持つメンバーをまとめ、共通の目標に向かって周囲を巻き込む「巻き込み型のリーダーシップ(チーム力・コミュニティ力)」を、実践を通じて体験的に学びます。 

2. 戦略論(思考・計画力)の構築
限られたリソース(時間・予算・人材)の中で、最大の効果を出すための「戦略的思考」を養うカリキュラムが組まれています。
課題解決(PBL:Project-Based Learning)の導入
プロジェクトを成功させるために、現状分析(SWOT分析のような強み・弱みの把握)、ターゲットの選定、アプローチ方法の策定といった「戦略の組み立て」を学生自身に行わせます。 
キャリア戦略と目標設定
「青年自立協力方案」などでは、大学卒業後に経済的に自立し、貧困の連鎖を断ち切るための「人生のキャリア戦略」を立てさせます。目先の就職だけでなく、長期的なスキルアップや自己投資の戦略を指導します。 

3. マネジメント(管理能力)の体得
社会人として即戦力となるよう、組織運営や自己管理の「マネジメントスキル」を具体的に教え込みます。
財務マネジメント(理財教育)
家扶の高等教育支援の大きな特徴が「マッチング貯蓄(夢想配合款)」制度です。学生が毎月一定額を自立のために貯蓄すると、家扶が同額を上乗せして支給します。このプロセスを通じて、予算管理、健全な金銭感覚、未来への投資という「財務マネジメント」を徹底的に身につけさせます。
プロジェクト・マネジメント
社会貢献活動を実行する際、スケジュールの進捗管理、予算の配分、リスク管理、メンバーのタスク割当てなど、ビジネスさながらのマネジメントを実践します。 

家扶が目指す「高等教育」のゴール
家扶が大学生にこれらのビジネススキル(リーダーシップ・戦略・マネジメント)を教える最大の目的は、「心理的資本(自信)」「人間関係資本(人脈)」「人力資本(スキル)」という有形無形の資産を蓄積させることです。 
大学の学位(学歴)という武器に、これらの「実践的な経営・組織スキル」を掛け合わせることで、社会に出たときに高付加価値な人材として自立し、本当の意味で貧困から脱出(脱貧)することを目指しています。

7月30日には、家扶の彰化員林服務処を訪問させていただきました。
続きをぜひご覧ください。


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